奈落の底への伝言2012年03月02日 22:01

奈落の底への伝言41・・慈悲

お釈迦様は、地獄の底の様子を極楽からご覧になり、カンダタが生前、慈悲を与えた蜘蛛を思い出された。そこで、その慈悲相当の慈悲を下されたのだった。それが蜘蛛の糸であった。

ずいぶんと節約をされたものである。どこも予算難だ。

だが、この先はお釈迦様でなくとも見通せるのだ。ああ、危ないとね。そうして、果たせるかな・・やはり、予想通りに落ちた。この話は、聞いている子どもの側にも、多分、ソウなりそうだと予測され、寸部の狂いもなく的中するのである。

カンダタは施さなかった。蜘蛛ぐらいにしか。

だものだから、施さなかったのだ。慈悲の量が不足したのである。足らない者には、蜘蛛の糸ぐらいは降りてくるのであるが、まあ、天国の仲間には入らないということなのである。

困ったときだけのお願いではダメだな。

奈落の底で償うしか方法が無くなったら、もう、それをする。よいよい。

トト




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