梅林公園に行こう2015年01月27日 02:02

梅林公園に行こう

谷尾崎梅林公園 梅まつり

 斧を持つというのは比喩だ。斧と言っておけば、洋の東西を問わず木こりである。柴刈りに行っているようなので、鎌ぐらいを持って行ったように思うし、むろん、チェンソーでも一向にかまわない。小さいことだ。

 善兵さんは、谷尾崎梅林公園の座禅石から大谷方向へ向かい、自然の家あたりに来たが、どうも、大あらしの兆しだ。正直者として、家族が心配するとイカンと引き返すも、ピカピカ、ガラガラ、ダぁアンと雷鳴が轟くし、雨がザアザア降ってくる。
正直な所、今日は気が進まなかったのだが、こうゆうふうに当たるものだと思いながら、エイと飛び降りると、谷隠軒の休憩所に落ちた。そこは、大きな池底のように広がっていて、今の谷尾崎町公民館の東南の位置に当たる。
 善兵さんは正直者で勉強家であったから、ゆらぎ無い確信を持っている。清く正しくあれば(自分のことである)、目的は遂げられる。偽善を止めて、正直であれば、智恵が湧き、気楽に運を切り開けるものなのだというものであった。

 だが、しかし、今は、日が暮れ、笹の舞う暴風雨に、渦巻く濁流である。心細いかぎりであった。すると、金峰山の方からガヤガヤと大騒ぎをしながら下りてくる人々の声が聞こえてきた。やれやれ、助かったわいと、のぞけば、何と、それは鬼であった。
青い着物の赤鬼、赤い着物の黒鬼らが、山猫の目のようなキラキラ光る明かり(LEDより明るくい電池不要の-心配するな、小さいことだ)を持って、どやどやと下りて来ていたのだ。

 鬼が着くと、すっかり月夜になった。  鬼どもは、カシラを真ん中にして、押しくら饅頭などで地響きを起こす大暴れ。しかし、酒も出て楽しそうな酒盛りになってきたではないか。カシラは、「さあだれか歌を歌う者はないか。踊りを踊る者はないか。」と言って、そこらを見回す。
 そばに座っていた鬼が出し抜けに大きな声で歌を歌い出し、どの鬼も前へ飛び出してきて、さんざん踊りに踊っては引っ込む。という具合に、代わる代わる踊りを踊ったので、カシラは、高笑いをした。「あッは、あッは。おもしろい、おもしろい。今夜のようなゆかいな宴会ははじめてだ。だが、もっとめずらしい踊りを踊って見せる者はないか。」とわめいた。
 こ、これはと、兵法家の目が光った。勝負どころだ、そう思ったのだ。

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